国産木材 新月伐採 天然乾燥:木造建築東風

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東風で使用する木材はすべて国産の無垢材です。
その中でも、望まれるお客様へは

「 直接山に行って、立ち木の原木を購入する 」

という方法をご提案しています。
なぜ材木屋で製材済みの角材を買うのではなく、
山から立ち木の原木を得て家づくりをするのでしょうか?


【 1.生産者・生産地の明らかな木をあなたに届けたい 】


木材業界という業界は、実はいろいろな詐称が頻繁に行われています。
それはどういうことか?
一番身近な国産木材の代表として、杉を例にご説明します。


国産の杉の産地としては、北から秋田、天竜(静岡)、吉野(奈良)などが有名です。
これらの産地の木材は確かに品質も良く名前も通っているので、
他の産地に比べると市場では高く取引されています。
そのため、これに付け込み産地を詐称して木材の販売を行う人がいるのです。


例えば、九州産の木材の中で、たまたま一本だけ目の詰まった
赤身の色がきれいな杉が取れたとします。
これを製材して市場に出荷するとき、

「これは吉野産の杉ですよ~」

といえば、価格は上がり、その木は高値で売られていくのです。


こうした産地詐称の問題は、なぜ起こってしまうのでしょうか?
実は、木材には商品の一本一本に生産場所・生産者・出荷年度などの情報を
添付することが義務付けられていません。
そのためこういった問題が起こってしまうのは、当然といえば当然です。
そして、僕らプロの目から見ても色目や年輪の細かさ、粗さなどが似通っていれば、
その真偽を見分けるのはなかなか難しいと言わざるを得ません。
木は生き物で個体差というものがあり、同じ産地であっても一本ずつ色や
肌は異なっているものだからです。


そういった詐称の被害にあっても、あなたが金銭的な被害を被るわけではありませんが、
そんな木が自分の家に使われているというのは、気持ちがスッキリしないですよね?


僕が設計させていただく木の家は、柱・梁などの構造材(=木)をとことん室内へ露出させています。
ですから、決して 有名ブランドの産地で採れた木であるかどうかなどには
全くこだわりませんが、できれば どこで採れた木であるのか
ということくらいはハッキリとした木を素直に使ってあげたい。
そしてエンドユーザーであるあなたには、これから数十年過ごすことになる家になるわけですから、
安心して気持ちよく過ごせる環境、材料をご提供したい。

僕はそう考えて、生産者のはっきりしている木を使いたいと思っています。





【 2.市場に左右される伐採時期 】


良い状態の木材を得るのに一番適した木の伐採季節は
10月の下旬から1月の上旬に掛けての 伐り旬 の間と言われています。
そしてその後、枝葉を切らずに山に寝かせたままで4ヶ月ほど放置し、
木の中に蓄えられている水分を枯らす 葉枯らし を行って木を乾燥させた後、
2月の下旬以降に出荷すると、木材としては一番いい状態で山から出荷できるのです。

ところが、林業家の多くはお盆過ぎ(8月後半)から木を伐りはじめ、9月には
出荷してしまうとのこと。
つまり、まだ伐り旬を迎えていないうちから伐採し、十分乾燥もさせないまま
どんどん出荷していることになります。

一体なぜでしょうか?

そこには関係者しか知らない市場のからくりがありました。


2007年春のことですが、赤肉メロンとして有名な夕張メロンの初物セリが行われ、
なんと1個40万円という驚異的な高値が付けられていました。
いわゆるご祝儀相場です。
年始の本マグロなども同じようなことがありますよね。
これとまったく同じではないにしても、少し似たような状況が木材市場にもあるようです。


つまり、その年の初物が出回る時期のセリでは木材に対して割と高値がつき、
それ以降徐々に値が下がっていく、というのです。
ですから、同じグレードの木材を売るにしても、 "時期が変わると木材市場での価格が
変わってしまう" ということが起こります。
その意味で木材市場で一番高い値がつくのが、9月から10月にかけての時期で、
その反対に、年を越してしまうとガタント値が下がってしまうのだそうです。

こういう事情で下記のようなことが起こっています。

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○ 本来、理想的な木材を得るためには、10月下旬~11月上旬に伐採し、山で4ヶ月の
  葉枯らし乾燥をさせた後、2月下旬に出荷したい
            ↓
  でも1月下旬~2月上旬では、セリで良い値がつかないため売り上げが落ちてしまう

● 高値で売ろうとすると、9月から10月にかけて出荷したい
            ↓
  それに合わせるためには、お盆過ぎには伐採を始めることになる
  (= 伐り旬 ではない時期に木を伐ってしまうことになる)

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誠に恥ずかしながら、こういった事情は僕も2006年の春になるまで知りませんでした。
なぜなら、一般に建築屋が材木屋か製材された木を買う時点では、
こういう事情は存在しないからです。
つまり、どこか得消えてしまうのです。
けれどそれによってサプライヤーである林業家は、材料のことを考えれば本来やりたく
ないこと (※ 伐り旬 以外に伐採し、 葉枯らし乾燥 をせずに出荷する)をやらざるを得ない
羽目になる。
そして最終購入者であるユーザー(建築主)の元には、
理想的な伐採を行った木材が入手しにくくなる、という悪循環が発生しているようです。

そこで僕は考えました。


 「直接 森から木を買ってしまえばいいのではないか?」


ユーザーにも実際にその山へ言って現場を見てもらい、
作っている林業家ともいろんな話をした上で理想的な時期(10月下旬~11月上旬)に伐採し、
山で十分 葉枯らし乾燥 させた木材を直接買う。
こうすることで、ユーザーには理想的な材料が安く手に入ることになり、
林業家も市場価格に左右されることなく、自信を持って材料を提供することができる。
しかも誰がどの山で育てた木かをきちんと確認できる。

これは双方にとってもメリットの大きいことだと思います。





【 3.なぜ静岡で伐っているの? 】


一般に梁や桁などの構造材は流通、販売、汎用性などの都合上、
3mまたは4mの定尺材を何本担ぎ合わせて建物の骨組みを作りますが、
8mや9mの1本ものの長尺材を使うことができれば、建物の強度はぐんと増します。

下の絵は、家の骨組みだけをデフォルメしたフレーム図ですが、
どちらの家の方が強いと思いますか?



   ※継ぎ手のある材料で作った家※   ※継ぎ手のない材料で作った家※


もちろん、右の方が強いです。

しかし、材木屋さんで上記のような長尺材を買おうとすると、
品薄なだけでなく大変割高になり、とても現実的ではなくなってしまいます。
それは、山で出荷する際に一般的な材料は3mまたは4mで伐ってしまい、
5m以上の長さの材料は、わざわざ頼まなければまず作らないからです。


そこで、山から木を買う。
山から直接立ち木で木を買うことで、自分の好きな長さの材料が得られ、
丈夫な構造体をつくることができます。


●このような体勢に理解を示してくれる林業家がいること
●良質な木材が取れること


この2つを兼ね備えている山の一つが、日本の静岡にあります。
そのため、僕はわざさわ静岡まで行って木を買っているのです。



これらはどれも、生産者である林業家の協力なくしては実現できないことですから、
無理を聞いてくださる林業家の皆さんには、いつも本当に感謝しています。



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